亜麻仁油は植物だから副作用はないという過信は禁物

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亜麻仁油に副作用はある?

「植物だから安全です」「自然の原料を使用しているから安全」などという、いわば副作用がないと思わせるキャッチコピーをよく見かけます。そうなんだ!と思わず納得してしまいそうなフレーズですが、よくよく考えると、その道理は通りません。

 

食品工場

 

亜麻仁油は亜麻の種子、つまり植物から抽出される油です。もちろん自然の植物を原料として人間が手を加えたものが販売され、我々はその商品をいただくことになります。「自然の原料だけを使用しています」と表記されていていても、それだけで安全性が証明されるものではありません。

 

植物であっても自然のものであっても、毒性があるものはたくさんあります。極普通に食事としていただく食品でも、過剰に摂取し過ぎると中毒症状を起こすものだってたくさんあります。また、自然のものでもアレルギーを起こす方もいらっしゃいます。

 

副作用の問題の実際は

亜麻仁油には必須不飽和脂肪酸であるα-リノレン酸が多く含まれる特徴を持ち、人間の様々な健康上の問題や美容に寄与するとあちこちでいわれています。ですから、それだけ効果があるのであれば、その反面副作用も激しいのではないか?と思われる方も多いのではないかと思います。

 

しかし食品ですから、本来副作用という表現自体が適切ではないかもしれません。過剰摂取をしない限り副作用はないとされています。摂取量にさえ注意しておけば基本的には問題ありません。過剰摂取によって起こる副作用の可能性がある一般的な症状は軟便や下痢、不眠、筋肉痛などで重篤な症状ではありません。

 

亜麻仁油に限ったことではありませんが、アレルギー症状の報告もあります。ほかの食品でもアレルギー症状を起こす可能性がある方は、亜麻仁油を摂取する前に医師に相談されることをおすすめします。

 

以上のように書くと口に入れるのが何やら恐ろしい感じがするかもしれません。しかし、ほとんど副作用の報告はないことが厚生労働省から発表されており、過剰摂取をしない限り全く心配することはありません。

 

妊娠と赤ちゃんへの影響

妊娠中はひとりの体ではありませんので、亜麻仁油を飲んでよいかどうか特に気になると思います。妊娠中に飲むと赤ちゃんへよい影響を与えるという意見と、真逆で飲まない方がよいという意見とに別れています。これは妊娠中に摂ってよい量がはっきりしていないことが理由になっています。

 

飲まない方がよいという意見の根拠になっているのは、含有される食物繊維が腸の動きを活発にするため、早産につながる恐れがあるというのがひとつの理由です。もうひとつ、含有される成分のリグナン(女性ホルモン様物質)の影響がある可能性があるというものです。

 

いずれの場合も個人個人で影響は大きかったり小さかったりするため、大事を取って妊娠中は飲まない、あるいは妊娠への影響を一番理解している専門家である医師に相談を行うようにしましょう。

 

そのほか注意すべき点

亜麻仁油は薬の作用を抑えてしまう可能性がありますから、服用する薬によっては避ける必要があります。何かしらの疾患で薬を飲んでいる場合は注意しましょう。

 

もちろん全ての薬が対象になるわけではありませんので、この場合も素人判断はせず摂取する前に医師や薬剤師などへ相談する必要があります。

 

また、血液凝固を抑える作用があることも知られています。このため、出血性疾患がある場合や怪我をしてしまった場合、あるいは手術前などでの摂取はリスクを伴ってしまう可能性があります。

 

しかし、いずれの場合でも相当な量を摂った場合です。これまで書いてきた副作用のいずれも「相当量な量を摂った場合は」という前提が付きます。