亜麻仁油とは何なのかをまず理解するには

*
亜麻仁油の効能を調べたらやっぱりすごかった > 亜麻仁油の知識 > 亜麻仁油とは何なのかをまず理解するには

亜麻仁は植物の種の内部です

亜麻仁油とは何かを理解する前に、そもそもの亜麻仁を理解しましょう。英語ではFlax(フラックス)と呼ばれる、中近東を原産とする亜麻科に属している植物です。亜麻仁の亜麻は植物の名前であり、仁は種子から種皮を取り除いた種の内側(核小体)を指します。

 

亜麻仁油の元の種

 

亜麻はもちろん食用に利用されますが、茎は織物にされるなど多方面に利用されています。我々が想像する亜麻仁油とは違った使われかたも多くされています。

 

人類が亜麻仁を利用するようになったのは太古の昔からで、石器時代には種も繊維も使われていた、つまり亜麻仁を栽培していたことがスイスで行われた遺跡発掘でわかっています。また、紀元前のエジプトでは種は食用にされ、柔らかくて強い亜麻仁の茎はミイラを包むために使用されていました。

 

亜麻仁が本格的に食用になったのは

亜麻仁が本格的に食用として使用されるようになったのは、700〜800年ごろのフランスが始まりだとされています。その当時から種を食べたり亜麻仁油としても利用されたようです。フランスから始まりヨーロッパに広がった亜麻仁は、やがて北アメリカ大陸へ渡り、現代の輸出量の多さにつながっています。

 

亜麻仁は人類が遥か大昔から利用してきた植物であり、人類が初めて植物の栽培を行ったのが、ほかならぬ亜麻仁だということがわかっています。

 

亜麻仁油とはオメガ3が摂れる食品

亜麻仁油、英名Flaxseed Oil (フラックスシードオイル)は、亜麻の種(仁)から獲れる油を指しています。体によい効果をもたらすとされている、必須脂肪酸である、α-リノレン酸(オメガ3)を多く含んでいる食品であることが亜麻仁油とは何かの大きな答えのひとつです。

 

必須脂肪酸は人間の体内では合成できないため、食品から摂り入れる必要のある脂肪酸ですが、人体に必要な必須脂肪酸には2つの種類があります。ひとつはオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸で、もうひとつはオメガ6系脂肪酸のリノール酸です。

 

オメガ6系脂肪酸はファーストフードや洋食などに多く含まれており、魚介類などにはオメガ3系の脂肪酸が多く含まれています。現代人が好む口当たりのよい食事である、欧米化した食事を多く摂るほどオメガ6系脂肪酸は過多になり、オメガ3系脂肪酸は不足してしまいます。

 

亜麻仁油に含まれているオメガ3系脂肪酸であるα-リノレン酸の割合は、全脂肪酸のうち54〜57%と多く、ほかの油に比較しても高い含有率をほこります。亜麻仁油とは違いますが、同じくオメガ3を多く獲れるアジやサンマ、サバなどの青魚と比較しても、約2倍の量にもなります。

 

人間に限りませんが動物の体は口から摂り入れた食品で作られます。そのために必要な栄養素には様々なものがあります。必要な栄養素が不足してしまえば、当然体に影響を及ぼす原因になります。日本人も欧米化した食事を好むようになり、知らず知らずのうちにオメガ6系脂肪酸を多く摂りすぎています。亜麻仁油とは不足しているオメガ3系脂肪酸を多く獲れる食品なのです。

 

亜麻仁油は、たとえばアトピーなどの症状を抑える働きがあるなど、健康上の効果効能があるといわれるのは、人間に足りない栄養素を豊富に含有し、人間の持つ本来の力を回復する働きがあるからだと筆者は思います。しかも簡単に摂ることが可能なことも大きなメリットだといえます。